法学部「副専攻認定制度」について

複雑化する現代社会を俯瞰する総合的視野の獲得

現代社会においては、多くの領域で高度な専門的知識が求められています。法学部の学生である皆さんにとって、それは法律学科目あるいは政治学科目であるわけです。しかし、専門への分岐が進むあまり、一方で社会の諸現象が相互に関連し合っていることを見落としてしまいがちです。そこで、専門分野を超えて全体像を見わたす、幅広い知識・教養を基盤とする総合的視野が求められます。こうした総合的視野の体系的な形成を目的として設置されたのが法学部の「副専攻」制度です。

法学部では法律学科目・政治学科目を1年次から履修可能にする一方で、広範な知識の獲得や教養の育成を目的として、外国語科目、人文科学科目、自然科学科目など多くの科目を設置しています。これらを通じて取得した知識なり教養なりも、ただ幅広いというだけで雑然としていては社会の要請に応えることはできません。この点でも法学部では、例えば「地域文化論」がIからIVまであるといった具合に、皆さんが知識を積み上げながら学習できるシステムになっています。

さらに、3 4年次用に「人文科学研究会」「自然科学研究会」を設置し、1 2年次で学習してきた人文科学や自然科学の領域を継続的に発展させ、深められるようになっています。こうして 4年間体系的に学習してきた領域について、一定の成果をおさめた場合、「副専攻」として認定し、卒業時に「法学部副専攻認定証」を授与しています。ただし、これは副専攻としての学士号を与えるものではありません。

副専攻認定の条件:単位取得・卒業研究

「副専攻」認定のための条件は2つあります。

1. 1つの領域ないしテーマについて、それに関連すると考えられる科目を合計16単位以上履修していること。この16単位以上の中には、34年次に履修する「人文科学研究会」ないし「自然科学研究会」が含まれます。

2. 人文科学の場合は34年次の 2年間、自然科学の場合は3年次か4年次の1年間、それぞれ「人文科学研究会」ないし「自然科学研究会」を履修し(留学のためこれらの科目に不足単位が出る場合は、留学先で履修した科目の単位によって補充することが認められる場合もあります)、卒業論文レベルの成果をまとめ、提出すること。なお、担当者によっては履修条件を設ける場合があります。

人文科学の場合

日吉設置の関連する科目を8単位以上と三田設置の「人文科学研究会I~IV」を8単位、合計16単位以上取得し、卒業研究を提出することが必須条件です。

必須要件1 : 日吉設置の関連する科目(合計8単位以上)

必須要件2 : 三田設置の人文科学研究会IIV(各半期2単位、合計8単位以上)+卒業研究

人文科学「副専攻」認定の一例 : アメリカの文化と社会

1・2年次 地域文化論 [ アメリカ] I IV(各半期2単位、合計8単位)、他

3・4年次 人文科学研究会(アメリカ文化研究)(各半期2単位、合計8単位)、他+卒業研究

合計16単位以上

自然科学の場合

 日吉設置の実験科目(科目名に(実験を含む)と記述があるもの)6単位以上と三田に設置された同一担当者の「自然科学研究会IIIIV4単位以上を取得し、卒業研究を提出することが必須条件です。さらに、前述の科目を含めて、自然科学科目(数学系列・統計系列を含む)の取得合計単位数が16単位以上となることが必要です。

必須要件1 : 日吉設置実験科目=物理学III 、化学III 、生物学III

(各半期3単位から合計6単位以上)

必須要件2 : 三田設置自然科学研究会IIIIV(同一担当者の2クラス)

(各半期2単位、合計4単位以上)+卒業研究

 自然科学研究会IIIIV34年生対象の科目であり、履修に際しては自然科学科目8単位以上をすでに取得していることが原則です。また、自然科学研究会の履修は、原則として3年次か4年次の1年間です。ただし、担当者によっては2年間の履修を課していることもあり、その場合特例として合計8単位が認められます。詳細については各担当者の個別説明を参照して下さい。

自然科学「副専攻」認定の一例: 生物学

1・2年次 実験科目(必修): 生物学III(各半期3単位、合計6単位)

  自然科学科目 :心理学III(各半期2単位、合計4単位)、自然科学総合講座I(半期2単位)、他

3・4年次 自然科学研究会IIIIV(生物学)(各半期2単位、合計4単位)、他+卒業研究

合計16単位以上

 法学部には様々なテーマで人文科学特論や自然科学特論が置かれています。どのような科目が副専攻のプログラムとして認定されるか等の詳細は、毎年秋に行われる副専攻ガイダンスで、日吉学習指導、研究会担当者から案内いたします。

求められる主体性、そして新たな「知」の開拓の奨励

「副専攻」認定制度は、皆さんの主体的な研究意欲・研究計画を奨励するものです。従って、常に問題意識を持ち、数多くある科目の中から、時間割、講義要綱、ガイダンス授業などを活用して関心のある領域の授業を自分で探し、自主的に組み立てていくことが重要であり、またゼミナール形式の少人数授業である「人文科学研究会」「自然科学研究会」では、何より自発的、積極的な参加が求められます。


   2018年度三田で予定されている副専攻のプログラム(研究会)は、2018年度開講「人文科学研究会」「自然科学研究会」のリンクページに記載しています。